VDT症候群が引き起こす症状
VDT (Visual Display Terminal)症候群とは、パソコンのディスプレイやゲーム機、スマートフォンなどを長時間見る事で生じる病気です。
パソコンだけでなく、液晶ディスプレイが身の回りに増えてきた現代、この症状で苦しむ人も増えてきています。
しかし、画面を見る目の疲れも原因ですが、その姿勢も大いに原因となっています。
深層筋療法の説明ページでも書きましたが、パソコン作業をする姿勢が首や肩に負担のないようにデスク周りが整えられていないと、首肩から腕への負担は持続作業で積み重なっていくのです。目薬をさして少しスッキリしても、またすぐに症状が出てくるのは、モニターを見ているからだけでなく、目以外のカラダのストレスがあるからと言えます。
VDT症候群だと気づかない人もまた、多いのです。
目の症状だけでなく、その症状には多岐に渡ります。
目の疲れ・頭痛
長時間、明るい画面を見ることでまず目が疲れてきます。
- ドライアイ
- 目のかすみ
- 目の痛み
- 焦点が合いにくい
- 視力が落ちてきた
目薬で軽減できればマシですが、それはしょっちゅうではないですか?
首肩が、コリを感じていなくても硬くなっていませんか?
目の疲れや首肩のコリがひどくなると頭痛も出てきます。
頭痛にも種類があるので、頭痛だったら肩コリだねとは言えません。病院で調べてもらうのが先決の頭痛もあります。
長引く頭痛、だんだんひどくなる頭痛、激しい頭痛などがある場合は、まず病院で診てもらってください。
なんともないよと言われても、また起こる頭痛の場合は、首肩やカラダの奥の筋肉が悲鳴をあげています。
自分では気づいていないコリがあってそれが原因となる事もあります。
まずは気づく事が大事。
首・肩・背中のコリや腕のしびれ
肩コリがひどい、背中がはって痛い、腕から指の方がしびれるなどカラダの上部の症状を訴える方の中にはVDT症候群の方も多くいます。もちろん、モニターだけでなく、仕事で、もしくは癖で下を向くことが多い方にも出てくる症状ではあります。
コリをほっておいてひどくなってくると、血行の悪さや他の筋肉への負担増加もあり、五十肩や指先の方の痺れが出てくることがあります。たかが肩コリと思わず、運動やストレッチを軽くでいいので行って予防していっていただきたいものです。
姿勢だけでなく、モニターを見る時間が長くなって目が疲れ、顔の筋肉の緊張から頭、首、肩と、緊張が広がっていってしまうと、VDT症候群によるカラダの症状と言えましょう。
抑うつ状態
目の疲れ、首肩から背中のコリ・痛み。
それらは上半身の「ゆるさ」を奪い、固まっていってしまいます。
精神症状の抑うつ状態やパニック障害は、このカラダの硬さからくるのです。
もちろん、日頃のストレスなど環境の影響もあるでしょう。
しかし毎日使っている、そのスマートフォンも一因だったりするのです。
重たい首を支える深層の筋肉
頭を支えているのは頭蓋骨の際にくっついている、深層の筋肉。
下を向く姿勢を長時間続けると、重たい頭を支える首の筋肉は、どんどん緊張を強いられます。
それらの緊張はやがて深いところの「コリ」となって、重い痛みを生み、
肩や背中へと痛みやコリが派生していきます。
上記の様々なVDT症候群の症状は、この深層の筋肉のコリが原因なのです。
骨の隙間の奥にあるので、指圧ではなかなか届きません。
これは、鍼でじわじわと溶かしていかないとダメなのです。
症例
近藤:ドライアイ
内輪ねたで申し訳ないですが、
今日は、私の目の疲れの話です。
ちょっと日中忙しかったのもありますが、
夕方からパソコン作業をやっていたら、
もう目があかない! まぶたを開けたら目がダメになるかも!
というくらいの眼精疲労を起こしてしまいました。
これがVDT症候群か、と実感です。
鍼もいいですが、
ひとまず、お灸。
顔にお灸!? と思われるかもしれませんが、
てのひら鍼灸院ではこういう時、
陶器灸を使います。
陶器でできた陶器灸。
中には1時間近くもつ炭を入れています。
これを、今日は目の周りのツボにあてました。
太陽というツボにあてた時は、スーッと目のどんより感が去っていく感じがします。
サンチクを含めてマブタにもあてて、
眼精疲労はスッキリ解消されました。
台座灸である市販のお灸もいいのですが、
場所が顔なので危険ですし(肌が薄いですから)、
熱の調節も難しくなります。
陶器灸は、ガーゼをあててちょっとずつツボやその周りにあてていくだけでも、
じんわりと熱が入り、効果も出てきます。
セルフケアとして優れもの!と実感できるお灸です。
結局、このドライアイ症状には、鍼はしませんでした…。
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庭の話